終日,引っ越しと本読み

 1階はほとんど片づきました.食器棚に入れる食器を出し,妻が入れるのを待ちながら「ハイナドゥン」を読む.南西諸島の背弧海盆である,沖縄トラフの火山活動が出てくる小説である.キンバーライトの噴火を取り入れている.しかし,その噴火をトラフ内の海底で起こさせるのはちょっと….そうであれば,日本海の拡大に伴って,グリーンタフの中の基底にダイヤモンドが見つかっても良さそう.SFだから,どう書いてもいいのですけどね.魚釣島キンバーライト噴火はまだありそう.済州島とか白頭山で,まずカーボナタイトの噴火があって,そのあとキンバーライトなら,もっとありそう.たぶん,ダイヤモンドは,入っていないだろうけど.
 あと気になったのは,冒頭の「台湾坊主」の使い方.ミューガとナサが島抜けしたのは梅雨明け後である.この頃は,もう温帯低気圧与那国島付近では発達しない.その代わり台風が来るようになる.SFというからには,そこらへんちゃんと押さえて欲しい.また,硫化鉄とパイライト(黄鉄鉱,FeS2)を使い分けているけど,パイライトも硫化鉄なんですが….もしかして,硫酸鉄の間違い?それとも,ピロータイト(だいたいFeS)?

 とはいえ,面白く読めました.特に,私は祖父が占いみたいなことをやって生計を立てており,父は伯父が戦死したことによりそれを継ぐはめになったけどその方面の資質がなく,どーも祖父の血は私に流れているようであることもあって,主人公の二人には妙に共感しました.おまけに,私は,躁鬱病を患っているし.

 最後に,私には予知能力はありませんので,念のため.